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偽動画に気を付けよう

デザイン部のADです。12月になりましたね。今年もあと少しで終わりますが、いかがお過ごしでしょうか?
今回の記事では、11月に話題となりましたフェイク動画についてお話したいと思います。

フェイク動画とは?

人工知能やディープラーニングなどの技術を使って、本物そっくりに作られた偽の動画のことです。
11月上旬には岸田首相の偽動画や、テレビ番組を加工し投資を呼びかける悪質なフェイク動画がインターネット上に拡散されています。

フェイク動画の危険性

エンターテインメントの分野では面白いかもしれませんが、悪意を持って使われると人の信用や名誉を毀損するなど、社会的な混乱や偏見を引き起こす危険性があります。
岸田首相のフェイク動画を投稿した20代男性は動画や音声などを作る生成AIを使い、1時間ほどで偽動画を作ったと説明。
「軽い冗談のつもりだった。ここまで大騒ぎになるとは想像していなかった」と明かした。

フェイク動画の作れるサービス

1時間程で偽動画を制作したと説明がありましたが、プログラミングや生成AIの知識に精通している必要があります。
また、制作にあたり性能の良いパソコンも必要になるため、今回は簡単に似たようなことができるアプリを紹介します。

■Xpression(スマートフォン用:iOS)

「Xpression」は、顔の映像・写真を自由に動かしたり、しゃべらせたりできるアプリです。スマホのカメラ撮影を使って顔の動きを解析し、動画や画像の中の顔の表情をリアルタイムで置き換えられます。

具体的には、誰かの動画に自分がしゃべりたいことをしゃべらせる、絵画や彫刻をしゃべらせるなどが可能です。そのほか、あらかじめ撮影しておいたスーツを着た自分自身の動画を、現実世界ではパジャマを着たままでしゃべらせてオンライン会議に参加する、などの使い方もできます。

■Deepfakes Web(PC用)

「Deepfakes Web」はPCで利用するサービスです。元になる動画と置き換える顔の動画をそれぞれアップロードすると、それらを合成した動画が作成できます。

置き換え素材として動画を使用し、時間をかけて学習するため、より高精度なディープフェイク動画が作成できます。有料制です。

フェイク動画の見分け方

フェイク動画の見分け方は簡単です。まず、動きに不自然な箇所があります。
例えば表情やしぐさです。人間は動物ですから全身で表情を作ります。
フェイク動画では、顔だけが別の人のものになっていることが多いです。
そのため、身体は固まっていたり、頭は小刻みに揺れたり、瞬きはループしたりします。

次に確認するのが、瞳や影の形です。人間の瞳は光の反射で色々な表情を見せます。
でもフェイク動画では、光の入り方が一定で変化しないことがあります。
影も同じです。顔や首や洋服にできる影が不自然に見えることがあります。

これらのポイントを押さえれば、フェイク動画を見破ることができます。

最後に

フェイク動画は人々の信用や評判を毀損したり、社会的な混乱や偏見を生み出したりする危険性があります。
フェイク動画を見分けるのは難しいですが、動画の出所や信頼性を確認したり、専門家の意見を参考にしたりすることが大切です。
フェイク動画に騙されないように、常に注意しましょう。

文:デザイン部AD