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春の将棋『名人戦』を楽しむ

いつもご覧いただきありがとうございます。

営業をしているJoと申します。

近年、過去最高レベルで将棋に注目が集まっています。

その理由は、若干21歳で将棋の8大タイトルを全て独占したためです。

2023年の年収(対局料や賞金など)は、2億円を超えるとも言われています。

そして今年4月、将棋界で最も権威のあるタイトルの一つである『名人戦』が行われます。

そこで今回は、将棋の名人戦についてお話ししたいと思います。

名人は最も権威あるタイトル

将棋には主要タイトルが8つあります。

  • 叡王(えいおう)
  • 名人
  • 棋聖
  • 王位
  • 王座
  • 竜王
  • 王将
  • 棋王

この中で最も権威があるとされるのが『名人』と『竜王』です。

春の名人戦、秋の竜王戦と言われるほど、この2つは特に注目されます。

そのうち名人戦は戦前からあるタイトルですが、現在の藤井聡太さんは、第十六代名人(実力制以降)です。

過去を見てもわずか16人しか名人になった人がおらず、現役棋士だけに限っていえばさらに少なくなります。

ちなみに藤井さんは20歳10か月の最年少名人となっています。

名人に挑戦するだけで大変

将棋のタイトルは年に1回対局(防衛戦)が行われます。

つまり1年に1人しか名人に挑戦することができません。

名人に挑戦する人はどうやって決めるのか?

実は1年間を通して、挑戦者を決める総当たりのリーグ戦が行われています。

  • A級
  • B級1組
  • B級2組
  • C級1組
  • C級2組

上にいけばいくほどレベルが高く、A級で1位になった人だけが名人に挑戦することができます。

A級にはわずか10人しかいないため、将棋界のトップ・オブ・トップが集まっており、A級棋士というのも一つの名誉みたいになっています。

ところが一度A級になっても、ずっとA級に留まれるわけではありません。

毎年行う総当たりリーグ戦で、下位2名はB級1組へ降格してしまいます。

だからこそ総当たり戦の最終局(第9局)は、名人へ挑戦する人、降格する人が決まるため、対局が終わるのは深夜近くにまで及びます。

そういったことから、この最終局の日を『将棋界の一番長い日』と呼ばれています。

名人に挑戦するだけでも本当に大変です。

名人戦の日程

今年の将棋界の一番長い日は2月29日に行われ、豊島将之九段がA級1位となりました。

そのため今年の名人戦は、藤井聡太名人対豊島将之九段の対局となります。

すでに日程は決まっています。

  • 【第1局】4月10・11日:「ホテル椿山荘東京」(東京都)
  • 【第2局】4月23・24日:「成田山 新勝寺」(千葉県)
  • 【第3局】5月8・9日:「羽田空港第1ターミナル」(東京都)
  • 【第4局】5月18・19日: 「割烹旅館もみや」(大分県)
  • 【第5局】5月26・27日:「ホテルオホーツクパレス」(北海道)
  • 【第6局】6月11・12日:「亀岳林 万松寺」(愛知県)
  • 【第7局】6月25・26日:「天童ホテル」(山形県)

名人戦は7番勝負として行われ、先に4勝した方が勝ちです。

タイトル戦は日本各地にある旅館やホテルなどで行われ、対局中に出される食事やおやつは地元の名産が使われることがよくあります。

藤井名人が食べたおやつはすぐに売り切れるなど、何を食べたのかも毎回注目されています。

そういった面でも藤井名人の社会貢献ぶりはとてもすごいです。

名人戦は2日制

将棋には持ち時間があります。

つまり自分が考えることができる時間です。

名人戦はタイトル戦の中で最も長く、それぞれ9時間あります。

朝9時頃から対局を開始し、途中昼食休憩で1時間挟みます。

朝9時から開始して、2人合計持ち時間が18時間もあると、集中力が持続するのか問題があります。

名人戦の場合、対局は2日にわたって行われます。

  • 1日目:9:00~18:00頃まで(途中昼食休憩あり)
  • 2日目:9:00~決着がつくまで(途中昼食休憩あり)

そのため1日目は、お互いに持ち時間のうち4時間~5時間を消費して終了します。

ただ2日間になると、一つ疑問が生じます。

1日目が終わった後、2日目の再開まで次の手をじっくり考えられるのでは?

そこで1日目が終わった段階で、封じ手があります。

封じ手とは・・対局の中断時に有利不利がでないよう、次の手をあらかじめ決めておく方法(Wikipediaより)

1日目の18:00頃になったら、最後に指す一手を誰にもわからないように封書に書きます。

2日目の初手は、その封じ手を開封して開始することになります。

もちろん対局中はスマホなど使えませんので、1日目が終わった後に自分の戦局がどうなのかを確認することができません。

このような形で有利不利がないように進められていきます。

ちなみに、持ち時間(9時間)を使い切ったらすぐに負けるわけではなく、その後は1手1分以内に指すことになります(1分将棋)。

藤井聡太さんはこの1分将棋も強いため、スキがない盤石のタイトルホルダーです。

最後に

将棋名人戦の概要を一通り説明しました。

現在の将棋タイトル戦は、ありがたいことにABEMAで無料生中継されています(王将戦を除く)。

しかも藤井聡太名人の対局は毎回注目されており、数百万ものユーザーが同時視聴しているほどです。

ということで、私も今年はその中の一人として名人戦を楽しみたいと思います。

文:営業部Jo