開発部 KKです。
まもなくWindows 10のサポートが終了しますが、社内にはまだWindows 10のPCがいくつか残っています。Windows 11にアップグレードできるものはアップグレードしますが、アップグレード対象外のPCは少し古いこともあり、最新のPCに置き換えていく必要があります。それほど多くないながら一度に更新するとなれば費用や手間がかかり、一度に実行するのは現実的ではありません。
商用環境のWindows PCでは、拡張セキュリティアップデート(初年度60ドル・約10,000円)が有料で3年間提供されますが、個人用ライセンスには提供されませんし、高いですね。1年間のために1万円、3年間で約7万円も払うならそのお金で新しいPCを買うべきでしょう。
Windows以外の選択肢には、LinuxやChromeOS Flexなどの無料でインストールできるOSもありますが、インストール・設定に手間がかかりますし、起動方法や使用方法、使用感などがどうしても変わりますので、できればそのまま使い続けることができるといいですよね。
そこで、個人用ライセンスのWindows 10 PCをお金をかけずにそのまま少しでも長く使い続ける方法について書いてみることにしました。
Windows 10のサポート終了は2025年10月14日
Windows 10のサポート終了期日が迫ってきました。Windowsをお使いの方、Windows11へのアップグレードはお済みでしょうか。
幸い、マイクロソフトは1年間限りですが、拡張セキュリティアップデート(Extended Security Updates 以下ESU)を個人向けに無料または安価に提供すると発表しています。
そちらの適用で2026年10月13日までセキュリティアップデートが提供されますので、もしまだ何もしていないという場合はぜひ今すぐ検討してください。
どうしたら個人向けESUを入手できるの?
1. まず、Windows Updateをすべて適用してください。Windows Updateの画面で「最新の状態です」と表示されていなければなりません。
2. 次に必要なのは、Microsoft アカウントです。普段使いの画面で、「設定」を開いたときに最上部に「ローカルアカウント」とある場合は、Microsoft アカウントにする必要があります。複数のアカウントがある場合、「管理者アカウント」がMicrosoft アカウントになっていればよいです。
ちなみに、新規でhotmailなどのMicrosoftのメールアドレスを作成する必要はありません。普段ご使用のメールアドレスをMicrosoft アカウントで使用することができます。iCloudやGmailでも大丈夫です。
管理者アカウントをMicrosoft アカウントにし、Windows Updateをすべて適用すると、「Windows 10のサポートは2025年10月に終了します」という項目が表示されます。そこに「今すぐ登録」というリンクが表示されているはずです。
個人向けESUプログラムに登録するには
- 無料登録: Windowsの設定をMicrosoft アカウントでバックアップする
- Microsoft Rewardsのポイントを1000ポイント(100円相当)支払う
- 有料登録: 30ドル(約5,000円)支払う
のどれかが必要とされています。
ただ、意図的にバックアップを行わないという設定をしなければ最初の項目に合致し、無料で適用されることがほとんどだと思います。
「設定をバックアップする」というのは、画像やデスクトップのファイルをOneDriveにバックアップする、という意味ではなく、Microsoft Storeにそのアカウントでサインインし、利用しているソフトの一覧が送信されていれば対象になるようです。
OneDriveの無料容量は5GBとシステムバックアップ用のオンラインストレージとしてはとても小さくて実用できませんので、OneDriveが必須というわけでなかったのは幸いです。
念のために、Microsoft Storeを起動して、無料アプリをひとつダウンロードしておけばよいでしょう。以前ご紹介したPower ToysやPC Managerが広告とかも表示されないので、おすすめです。
何らかの事情で無料登録ができない場合でも、Microsoft Rewardsのポイントであれば、Microsoft Rewardsにサインインして指示通りにクリックするだけで、すぐ1000ポイント以上たまるので、これまで何もしていなかったとしても、遅くとも1週間のうちには問題なく1000ポイント支払うことができるようになるはずです。30ドルも支払う必要はありません。
個人向けESUに登録したら
Windows Updateの画面に「お使いのPCは、拡張セキュリティ更新プログラムを取得するために登録されています」という表示がなされます。2025年9月末の時点ではこれで終了です。
2025年11月以降も、(1年間だけですが)毎月第2水曜にセキュリティ更新が入手できるようになりますので、ひとまず安心です。
それでも限界はあるので、できれば買い替えましょう
メールやウェブブラウザ(ChromeやEdgeなど)は1年間問題なく使用できるとされていますが、一部のオンライン対応ゲームや会計ソフト、家計簿ソフトなど、ESUに関係なくサポート終了になるものがあります。そういったソフトをお使いの場合は、早急に新しいPCを購入することをおすすめします。
終わりに
会社で仕事用に使っているWindows PCでも、実際には商用ライセンスではなく個人用ライセンスのWindowsだったりすることもありますので、この記事が少しでも役に立てばうれしいです。
文:開発部KK