休日

懐かしのツール

こんにちは、Webデザイナーのmoです。

11月に入り寒くなってきましたね。
今年もボチボチ終わりが見えてきました。

少し早いですが年末に向けて掃除を始めたら懐かしい物が出てきました。
印刷会社に勤めていた時に使っていた「線数メーター」と「pt(ポイント)表」です!

皆さん線数メーターとpt表ってご存知ですかね?
線数メーターは印刷物の線数を計る為の道具でpt表は文字の大きさや書体の種類を調べるシートで両方とも透明なフィルムシートで出来ています。

ご存知ない人もいるかと思いますので、まず簡単に線数と網点の説明をしましょう。

線数とは

出力線数またはスクリーン線数と呼ばれ、網点の細かさ(1インチに網点が何個入るか)を指します。
単位は「lpi(line per inch)」・「線」が使われます。

線数が高い程、網点が目立たなくなり高精細な印刷物になり、逆に線数が低いと網点が目立ち粗い印刷になります。
一般的なカラー印刷では175線が使用されていることが多いです。

  • 新聞(更紙など):60~80線
  • 書籍など1~2色刷(上質紙など):100~150線
  • カタログなどのカラー印刷(コート紙・アート紙など):150~200線
  • 写真集や絵画などの高級印刷物:300線以上の高精細印刷

網点とは

網点とは印刷物の濃淡を表現するための小さな点のことです。
網点の大きさが大きくなるほど濃く見え、小さくなるほど薄く見えます。写真等の濃淡のある印刷物はこの網点の大きさを様々組み合わせることで表現しています。
175線であれば1インチ当たり175個の網点で表現されることになります。

pt表

例えば本文が何ポイントで組まれているかを知りたい時にシートのマス目を本文の文字の上に重ねます。
下の写真のようにピッタリ重なったところが文字のポイント数になります。
後、線の太さや何の書体が使われているかを調べることも出来てとても便利です。

線数メーター

メーターを印刷物に当ててずらしていくと、菱形のような模様が現れます。
その場所が設定した線数になります。
カラーのパンフレットは175線で、単色刷りのチラシは150線で刷られていることがわかります。

このように印刷の確認や現物の印刷物の線数を知りたい時に使用していました。
実際の印刷物を参考にしたり現物を渡されて同じように作りたいという依頼もあった為ですね。

この線数メーターは15数年ほど前に文京区の印刷博物館で買ったものです。
当時、先輩方がマイメーターを使っているのを見て自分も欲しくなったのを覚えています。
会社のを借りても良かったんですが自分専用のが欲しかったんですねぇ。
紙媒体からWebに移り早6年、すっかりこういうツールを使わなくなりました。

時代も変わったなぁと実感しますね。
掃除は進まなかったですが少し昔を思い出した、とある休日の話でした。

最後に

印刷博物館と言えば展示だけではなく印刷体験が出来るイベントも行われているので小さいお子様でも楽しめますよ。
お時間がある時に遊びに行ってみてはいかがですか。
https://www.printing-museum.org/

文:デザイン部mo