休日

地域によって違う、おせち料理

こんにちは。運用部のH.Uです。
2022年もあとわずかになりました。

年明けに向けて、重箱に入ったおせち料理を注文しました。

私が子供のころは、正月3が日は、近所の飲食店や食料品店が
休みになるため、保存食としての意味合いが強かったように感じています。

【御節料理の由来】
歳神様に供物として捧げる料理が「おせち」。
「節目の日のための供物」という意味から「御節供(おせちく、おせつく)」
と呼ばれたのが語源だそうです。

江戸時代、関西では「蓬萊飾り」、江戸では「食積(くいつみ)」、九州の佐賀・長崎などでは
「蓬萊台・手懸け盛り」と称し、歳神様に三方などでめでたい食べ物などを床の間に飾り、
また年始の挨拶に訪れた客にも振る舞ったり、家族も食べたりしたそうです。

膳に盛られた料理と重に詰められた料理が用意され、このうち膳に盛られた料理を「おせち」と呼んでいました。
明治の終わりごろには、お膳に供えた煮物を「御節」、重詰めしたものを「食積」と呼んでいました。

重箱に御節を詰める手法が完全に確立した時期は第二次世界大戦後で、デパートなどが見栄えのよい重箱入りの御節料理を発売したことによるともいわれています。正月料理の重詰めについては江戸時代の文化・文政年間の料理茶屋における料理の影響を受けているとみる説もあります。

【地域によって違う、おせち料理】
おせち料理の味付けのベースとなる調味料は、関東が「濃口醤油」と「砂糖」なのに対して、関西では「薄口醤油」と「出汁」。
これはうどんやおでんなどでも同じです。ちなみに数の子や煮物の味付けも、濃口醤油と薄口醤油の違いがあります。
また、関東では甘い味付けの「栗きんとん」や「伊達巻」「紅白蒲鉾」などが好まれるのに対して、
関西では薄口醤油で味付けされた「海老煮」「くわい煮」などが好まれるようです。

(お雑煮)
関東の「焼いた角餅」に対して、関西では「煮た丸餅」がお雑煮に入っているのも、比較的よく知られています。
餅入りのお雑煮が広まった江戸時代には、関東に人口が集中していました。そのため関東では、手作業で丸めて作る丸餅よりも、切るだけでたくさん作れる角餅が好まれたのが理由と言われています。
また汁の味付けも、京都を中心に広まった関西では「白味噌仕立てのにごった汁」なのに対し、関東では「醤油仕立ての澄んだ汁」。
鶏肉が入っているのも関東ならではです。

(魚)
関東では「新巻鮭」なのに対して関西では「ブリ」。
「睨み鯛」と呼ばれる鯛の塩焼きや、たらを干して作る「棒だら」が食べられるのも、関西ならではの風習です。

こうして違いを全国的に調べてみると、ちょっとした具材や味付けの違いなど、一つの料理でも地域によって微妙な差があることが分かります。
全国で共通して食べられているおせち料理の具材は、かまぼこ、黒豆、数の子くらいかも知れません。

住んでいる地域以外でお正月を過ごす機会には、地域の特色を探す事も面白いのではと思います。

文:運用部H.U