経営管理

会計と税務の違い

経営管理部M.Kです。

普段、何気なく使っている「収益」や「益金」などという言葉ですが、どの様な違いがあるかはご存知でしょうか。どちらも似たような単語になりますが、実は「会計」と「税務」における違いと関連しております。

会計とは

会計は、会社の経営成績や財政状況をまとめた「決算書」ならびに「財務諸表」の作成を目的とするものです。取引を正確に記録して、会計期間における損益を正しく計算し、「収益」と「費用」の差額である「利益」を正しく計算することを目指します。

税務とは

税務は、「法人税の申告書」の作成を目的とするものです。納付するべき法人税の基礎となる「課税所得」の金額を正しく計算し、「益金」と「損金」の差額としての「所得」を正しく計算することを目指します。

会計と税務の違い(ex.減価償却費)

会計上の利益と税務上の所得における算出方法は似ているものの、「収益と益金」、「費用と損金」に該当する項目は必ず一致するとは限りません。下記の減価償却の様に、「費用に該当するが損金に含まれない」といったケースもあります。

例えば、ノートPCについては、税法では耐用年数を「4年」と定めています。20万円のPCであれば、この「税法耐用年数」に基づいて

費用=200,000 ÷ 4年 = 50,000 =損金

として、一年ごとに5万円の減価償却費を計上します。一方で、実際に業務に使う期間は2年以下というケースも多くあります。仮に税法耐用年数ではなく、実際の期間2年で減価償却を行うとすると、

費用 = 200,000 ÷ 2年 = 100,000  損金 = 200,000 ÷ 4年 = 50,000

として、1年ごとに10万円の原価償却費を計上します。このような場合は、10万円は費用に該当しますが、5万円は損金に含まれません。

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少し難しいお話になりましたが、このような認識の違いを明らかにするすることで、間違った節税も防ぐことができるので、興味がある方は是非調べてみて下さい。

文:経営管理部M.K